2009年3月25日水曜日

『宗教と現代がわかる本2009』



編集者の渡邊直樹さんより、新刊の『宗教と現代がわかる本2009』をいただいた。

『2007』、『2008』と寄稿させていただいたが、残念ながら今回はなし。けれど、特集「天皇と宮中祭祀」をはじめとして、秋葉原連続殺傷事件、YouTube、現代仏教、日系ブラジル人の宗教、『聖☆おにいさん』など、昨年の宗教事情に関する刺激的な論考が満載だ。来年度の準備や遅れている原稿執筆でいそがしい今日この頃なのだが、つい読み進んでしまう。

2009年3月8日日曜日

「紙と神」展

紙の博物館

東京都北区王子というと、地名の由来に関係している王子権現(王子神社)や、「王子の狐」という落語でも有名な王子稲荷神社が鎮座しているが、近代の製紙産業発祥の地としても有名だ。この二つの「カミ」を結びつけるような企画展示が、飛鳥山公園内にある「紙の博物館」で行われていることを知り、最終日の今日、見に行って来た。

紙の博物館は、紙の歴史や製造工程などを展示している施設で、行ってみると見学に来た子どもたちでにぎわっていた。「紙と神」展は3階の小さな展示室で行われていた。御幣、切り紙、形代、神札、牛玉宝印など、日本全国の神信仰にまつわる紙が解説つきで陳列され、伊勢の神宮に神札の用紙を納めている大豐和紙工業株式会社のパネル展示もあった。熱心にメモをとりながら展示を見ている小学生もいて、こういう切り口もあるのかと感心した。

2009年3月6日金曜日

鎮守の森で作業体験

3月4・5日、三重県鈴鹿市の加佐登神社を訪れた。地域づくりの担い手の育成・連携の場としての神社のありように焦点をあてた調査の一環である。こちらの神社での鎮守の森保全の活動のことを1月初旬にうかがい、ぜひ訪れてみたいと思っていた。

今回は、立場の異なる複数の関係者の方々から詳しいお話をうかがえただけでなく、作業体験までさせていただいた。境内の東側の森にバリアフリー・ルートを作る活動をしているボランティアセンター・ラブリーフォレストのサイトに、その様子がさっそく紹介されている。お話をうかがい、作業をしてみるなかで、鎮守の森=禁足地のようなイメージががらりと変わり、人間の生活とかかわりながら変化しつづける森というものをあらためて認識させられた。また、さまざまな経験・背景をもつ人々が互いを尊重しながらゆるやかに連携して活動してこられている姿に魅力を覚えた。こちらで学ばせていただいたことをぜひこれからの研究・教育に活かしていきたい。