2013年2月13日水曜日

共存学フォーラム「震災復興と文化・自然・人のつながり」のお知らせ

次の日曜日ですが、下記のようなフォーラムを國學院大學で開催します。

共存学フォーラム「震災復興と文化・自然・人のつながり〜岩手三陸・大槌の取り組みから〜」
日時 平成25年2月17日(日)10:00〜17:45
会場 國學院大學渋谷キャンパスAMC棟1階 常磐松ホール
詳細な情報と参加申し込みは下記URLをご参照ください。
http://www.kokugakuin.ac.jp/event/101224_ken06_suishin_kyoson250217.html

この企画は、國學院大學研究開発推進機構研究開発推進センターの「地域・渋谷から発信する共存社会の構築」研究事業の「共存学」グループによるもので、東日本大震災の被災・復興の現場で文化や自然、人びとのつながり(地域コミュニティから地域を超えたネットワークまで)がもっている力に目を向け、その認識を広く共有していくことで復興への一助になりたいという趣旨で立ち上げたものです。さまざまな立場から復興支援の現場に関わっていらっしゃる方々をパネリスト、コメンテーターにお招きしています。

なぜ大槌なのか…。一昨年(2011年)の9月、共存学グループのメンバーは、研究開発推進センターの共同研究員であり、岩手県一関市の御嶽山御嶽神明社禰宜の佐藤一伯さんを訪ね、佐藤さんも関わっているいちのせき市民活動センターの沿岸部(陸前高田市)への支援活動についてお話をうかがいました。

その一方で、佐藤さんは大槌町安渡地区に鎮座する大槌稲荷神社の十王舘勲禰宜と交流をもち、「おんたけさん友だちネット」を立ち上げて復興支援活動を展開するようになりました。そこで昨年(2012年)11月に共存学グループは大槌稲荷神社を訪ね、十王舘勲禰宜さんに避難所となった神社のことを詳しくうかがうとともに、大槌町の現状や、他のさまざまな復興支援活動についてもお話をうかがえる方々を訪ねあるきました。

たとえばそのなかのお一人、サンガ岩手の吉田律子さんは、2011年6月の宗教者災害支援連絡会の情報交換会や、2012年2月の国際宗教研究所との共同開催シンポジウムでお話をうかがったことがありましたが、今は大槌町に「手づくり工房カフェ」を開いて人びとの手仕事の場を提供しつつ、傾聴活動を継続していることを知りました。また、町方地区に鎮座する小鎚神社(2011年5月はじめに一度訪ねていました。2012年11月にも再訪)の向かい側にある「復興食堂」と「大槌復興館」は一般社団法人おらが大槌夢広場という団体が運営していますが、その団体が発行する『大槌新聞』の唯一のスタッフ、高田由貴子さんに、なぜ地元発の新聞を立ち上げることになったのかをうかがうことができました。

こうした知見とつながりを、フォーラムという機会を設けさせていただくことで広げていき、何らかのかたちで少しでも震災復興に寄与できればという願いを抱いております。関心のおありの方、ぜひご参加いただきますよう、お願い申し上げます。

以下、関連情報です。

大槌稲荷神社 https://sites.google.com/site/otsuchiinari/
おんたけさん友だちネット http://www.ontakesan.jp/tomodachi/
いちのせき市民活動センター http://www.center-i.org/
サンガ岩手 http://www.sangaiwate.org/
おらが大槌夢広場 http://www.oraga-otsuchi.jp/
大槌新聞 http://flat.kahoku.co.jp/sub/volunteer/kawara.htm#18
(今回フォーラムでのご登壇はありませんが、会場前ロビーでパネル展示があります)

Facebookアルバム 大槌稲荷神社祭典御神輿渡御(平成24年9月22日)
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.3244602292282.108616.1783634394&type=1&l=930063e747
Facebookアルバム 小鎚神社祭典神輿渡御(平成24年9月23日)
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.3247651968522.108756.1783634394&type=1&l=771f7cdedb

「東日本大震災の津波被災地における宗教者の支援活動にみる「共存」に関わる調査報告」
https://docs.google.com/file/d/0B-NX2hV_Yqq6UDdTQm5ydm9fZW8/edit?usp=sharing
(2012年11月1〜3日、共存学グループによる小鎚神社、大槌稲荷神社、サンガ岩手・吉田律子氏への訪問インタビュー報告書)


2013年1月7日月曜日

ブログ再開/出版物、シンポジウムのご案内

しばらく更新をさぼっていたブログを再開します。

いきなり宣伝で恐縮ですが、出版物とシンポジウムのご案内をいたします。

『叢書 宗教とソーシャル・キャピタル』全4巻の刊行開始

櫻井義秀・稲場圭信責任編集『叢書 宗教とソーシャル・キャピタル』全4巻(明石書店)の刊行がはじまりました。昨年12月に、下記の2巻が出ています。

  • 第1巻『アジアの宗教とソーシャル・キャピタル』(櫻井義秀・濱田陽編著)
  • 第2巻『地域社会をつくる宗教』(大谷栄一・藤本頼生編著)
すでに書店に並んでいるようです。ぜひ手にとってみて、もし関心がわきましたらお買い求めください。

これから、下記の2巻が刊行される予定です。
  • 第3巻『宗教が織りなすケア』(葛西賢太・板井正斉編著)
  • 第4巻『震災復興と宗教』(稲場圭信・黒崎浩行編著)
私は、第2巻『地域社会をつくる宗教』の第9章「宗教のインターネット活用が築くソーシャル・キャピタル」執筆と、第4巻『震災復興と宗教』の編集、執筆を担当しています。

シンポジウム「3.11以後の日本社会と宗教の役割」開催

財団法人国際宗教研究所宗教者災害支援連絡会の共同主催公開シンポジウム「3.11以後の日本社会と宗教の役割」が、2013年2月9日(土)に大正大学(東京都豊島区)で開催されます。

(財)国際宗教研究所・宗教者災害支援連絡会共同主催公開シンポジウム「3.11以後の日本社会と宗教の役割」

日時:2013年2月9日(土)13:00~17:00
場所:大正大学巣鴨校舎 1号館2階大会議室(東京都豊島区西巣鴨3-20-1)
【パネリスト】
・金田諦應(曹洞宗通大寺住職/カフェ・デ・モンク マスター)
「傾聴移動喫茶「カフェ・デ・モンク」の活動について」
・川村一代(ライター/若一王子宮 権禰宜)
「3.11で発露した神道のこころ~つなぐ~」
・篠原祥哲((公財)世界宗教者平和会議日本委員会 仙台事務所所長)
「震災対応における公共政策と宗教」
・林里江子(CLC(クリスチャン・ライフ・コミュニティ)被災地支援デスク/SIGNIS JAPAN(カトリックメディア協議会)会員)
「傷ついた癒し人―被災地における当事者性―」
【コメンテーター】
・秋田光彦(浄土宗大蓮寺住職・應典院代表)
・渡辺順一(金光教羽曳野教会長/金光教大阪センター次長/支援のまちネットワーク合同代表)
【司会】
・稲場圭信(大阪大学准教授)
・黒崎浩行(國學院大學准教授)
※参加費無料(懇親会費3000円)

国際宗教研究所のウェブサイトに、開催趣旨と参加申し込み方法が掲載されています。ふるってご参加ください。