2007年3月1日木曜日

インセンティブというパラダイムの妥当性

昨日書いたことや、それから以前に学生が大学の授業改善や入学広報などに自主的に参画することについてちょっと書いたこととも関係するのだが……。

私は、なぜだかわからないけれども、「インセンティブ」という考え方に強い心理的抵抗感を覚える。

他人から与えられるインセンティブもそうだが、自己管理の方法としても、よく「自分にごほうびを与える」ということが勧められたりする。しかしそういうことには全く乗り気がしない。怠け癖が治らないのもそのせいか。そのわりに、後で冷静に考えるとつまらないことにがぜんやる気を起こすこともある。

先日パオロ・マッツァリーノの『つっこみ力』(ちくま新書)を読んでいたら、インセンティブ批判が出てきた。これはわが意を得たり、か? と思いつつ、ところどころ文脈が不明なところに首をかしげながら読んだけれども、後でこの本を取り上げたブログを拾い読みしたら、前著の『反社会学の不埒な研究報告』の内容について経済学者と激しく論争したことが、このくだりの背景にあるらしいことがわかった(Entertainments Lovers Live: マッつぁん、またまた必死だな)。私は、あのスタンダード 反社会学講座というサイトを、誰に求められるでもなく発信しつづけてきた作者ならではの実感もあるのかな、と勝手に推測していたのだが。

私も経済学のことはわからないので、いろいろ調べながら考えてみよう。

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